伊坂本などいろいろ

ここ最近で読んだ本↓
伊坂幸太郎「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」「チルドレン」「グラスホッパー」「死神の精度」
北村薫「語り女たち」
長嶋有「タンノイのエジンバラ」「泣かない女はいない」「いろんな気持ちが本当の気持ち」
中村航「ぐるぐるまわるすべり台」
糸山秋子「沖で待つ


うん、というわけでね、ラインアップからして、伊坂大好きっ!!ってかんじなんですけどもね。
特に好きなのは、「重力ピエロ」。
重力ピエロ
家族愛に弱い最近の私としては、何度かうるうるきてしまいました。・・・年取ったってことで。
で、なによりだれより、私は春LOVEなのれす・・・あ、春ってのは登場人物ですよ。この名前を思いついて、「春が二階から落ちてきた」というセンテンスを綴ることができた、というのがこの作品の勝利ポイントなんですなーー。すごいぜ、伊坂!!さすが、伊坂!!
そしてね、伊坂本を続けざまに読んでみて、判明したことが。「私としては、短編連作集よりも、長編もの・書下ろしが好きだ!」ということです。確かに、伊坂本の根底にいつも流れているあのムードは、いつもどの本でも、ほんと好きなんだが、雑誌などの連載ものより、私はもっと、この人の書き下ろし・・・中篇・長編を、息つく間もないほど、それこそ寝食を忘れるほどのめりこんで、読みたいなあ!!と思うのです。それこそが読書の醍醐味というか。もともと長編読むの苦手な、持続力のない私が、「重力ピエロ」はそれこそ徹夜で読んだからなあ。なので早く「砂漠」を読みたいな、と。
はい、早速買ってこようと思います。
北村氏は、最近読んでないな・・・と思って借りたもの。でも私は、「円紫さんシリーズ」「覆面作家シリーズ」が好きすぎて、アレを期待してしまうからいけないんだなあ・・・。もちろん面白かったけどね、「語り女たち」。
長嶋氏はおもしろすぎる。なんで、作品に登場する女たちはほとんどみんな魅力的なのに、男どもは揃いも揃ってダメダメ君なのか!その謎は、長嶋氏のエッセイを読むととてもよくわかります。ぜひ一読してみるがよいさ。
中村氏は・・・「リレキショ」がツボすぎて、異様に期待しすぎちゃったのがいけなかった。しかも「ぐるすべ」は野間文芸新人賞とってんのか・・・という前知識もいけなかった。単純に言って、合わなかったんですよね。相性が。うん、そんなこともあるさ。というわけで「夏休み」および「100回泣くこと」はあまり過度の期待をしすぎずに読んでみようと思う。
最後!糸山さん(やっと)芥川賞受賞おめでとう!!というお祝いもこめまして、購入して読みました、「沖で待つ」。
勤労感謝の日」は笑っちゃったなあ。でももうすぐコレを笑えなくなる年齢というかお年頃になんてしまうような・・・いや、こんな感じのツッコミまくりの30代になる予感がぷんぷんします、ワタクシ。おほほ。とほほ。
沖で待つ」はね・・・最高だよ。なんでこんなにうまいんだ!!ちくしょう!とうなってしまう。タイトルからしてもう勝ってんじゃん。そして何よりすごいのがタイトル負けしてないってことだよ内容が。・・・んー、勝ちだの負けだの言ってますが「何に?」ってことはさておいてですね、こういう、男女の甘すぎない関係性が私は非常に好きなんですね。だから最高って言ってる、ただそれだけなのかもー。とにかくよかった、糸山さん。これからもいいもの読ませてください。