遅すぎた帰還

やっとCMとかカット(DVD保存のために)したんで、全部見られましたよ。
小野田さんの約30年を無理矢理2時間に詰め込んでるから、「あー、そこ、もう少しじっくりと見せてほしいな」というところがことごとくカットされてたような気がしますが、出演者たちの熱が感じられて、とてもいいドラマになっていたと思う。


堺さんは、彼の目論見どおりしっかりと「異質なもの」として存在していたよ。
まあ、見所をぽつぽつと。

①ゴーゴー喫茶で踊り狂う堺雅人。つーか、ただの「狂う」だった。踊っては・・・いない。
②ゴーゴー喫茶で無駄に声が美しい堺雅人。声高らかに小野田さん探しを宣言するのだ!!「狭い日本にゃ、住み飽きたー!!」って、これじゃただの酔っ払いだ。
③当時の流行語だったらしい「ニャロメ」。なんでもかんでも「ニャロメ」をつければいいってもんじゃありません。
最大級に( ゜∀゜) だったのは、魚を捕まえようとニャロメニャロメ言いつつも捕まえられないっていう、やっぱりヘタレな現代っ子な鈴木さん。
④麦藁帽+リュック+白シャツ+パンタロン
ああ、まさか堺雅人パンタロンをはく日が来ようとは・・・衝撃映像でした。しかもパンタロンがどうも馴染まないらしく、ばっさばっさと音を立てながらジャングルをひた歩いている。ものごっつ歩きにくそうだった。
⑤ジャングルに響き渡る堺雅人の無駄な美声PART2。
「おーのーだーさーーん!!でてきてくださぁぁーーい!!」
⑥「♪ブルーライトヨコーハマー♪」歌う堺雅人
う、歌うというよりつぶやいているだけなのかも・・・で、でも、下手じゃないよ、全っ然!!!もっと歌え!!!(脅迫)(いや、ヤマコーのようにミュージカルをしろとまでは言わないよ)
⑦「よしここだ!」とテントを張り始める鈴木さん。堺雅人には絶対無理そうな行為です。あー、でもスキューバはできてたんだよなあ・・・。堺雅人の「アウトドア大嫌い」伝説に陰りが?!
⑧テントの中で虫にやられ体をかきむしり、物音がすればナイフを持って恐る恐る顔を外にのぞかせ、しまいにゃ効果のない蚊帳にキレて「かやー!!かやーー!!」と叫びまくる・・・。堺雅人、やはり「少し狂気じみた役が似合う」説、的中。
⑨上半身裸に半ズボンで、ジャングルの中心でニャロメと叫ぶ堺雅人。このひとの裸は危うすぎて放送禁止だと思います。もう、「山南切腹」のときの胸筋は落ちていたし・・・で、でも、腕と肩のつなぎ目?のところに細いくぼみがあるんだよね、堺さんて。あのくぼみがまた見られただけでも「もうけもうけっ」てかんじ♡そして腕、細すぎ!!
⑩堺さんとカメラ・・・すごく良く似合う気がします。ぜひ、堺エッセーが本になる際には、フォトエッセイ形式にしてほしいわ♡でもなんとなく、ピントはずれ、常人には理解不能な視点のものばかり撮りそうな気も。(;・∀・)
⑪上官の命令があれば帰ってやる、という小野田さんに「ホントですか?!じゃあ僕、絶対見つけてここに連れてきますから!!」と目をキラキラさせながら喜ぶ鈴木さん。堺さんの目はこういう時本当にキラキラ輝くから、ファン(女子たち)は参っちゃいますよぉ、ったくぅ。
⑫暗室で決意を固める鈴木さん。
「きっと小野田少尉は飢えてたんだ。人とか、会話とかに。・・・僕、あなたのこと助けてあげたくなっちゃいました。かならず、日本に連れて帰ってあげますからね。」
この台詞、すごく良かった。この台詞を嫌味なく言えるのは、堺雅人の力。そして、日本の報道陣がとんちんかんな質疑を交わす一方で、この鈴木さんの冷静さ。的確さ。一番小野田さんのことを「理解っていた」のはきっと、鈴木さんだったんだね。だからこそ、小野田さんも日本に帰る気になったのかも。
⑬鈴「写真、撮らせてください。ね、一枚だけ!一枚だけですから、いいでしょぉ〜?!」(おねだり)
小「・・・(長い間)・・・よし。」
鈴「やったぁーーー!!」(片手でバンザイ)
・・・この無邪気さ・・・(*´д`*) (*´д`*)
⑭上官からの解散命令をじっと聞く小野田さんを見ている時の堺さんの表情、すごく優しかった。慈愛に満ちていた。そしてとても満足そうな微笑・・・完璧!!DA・I・KO・U・HU・N☆


小野田VS鈴木の「バットマンVSスパイダーマン」(命名堺雅人)対決はかなりおもしろかったですね。
だって、実年齢ではそう年の変わらない二人が、「40代の軍人」と「20代の現代人」にしか見えなかったもの!!
中村獅童の小野田さんっぷりも見事。
そして堺雅人の鈴木さんっぷりもお見事!!
いい役者ってのは、こういう人たちのことを言うんだよね。


いろいろ語りにくいドラマだとは思うけれど、小野田さんの
「一人でも、戦争はできる。」
という言葉の重みをずっしり感じながら、私たちは生きてゆかねばならんと思うのです。