ばらばら。

ばらばら(CD付)

ばらばら(CD付)

やっと届いた「ばらばら」。そしてやっと感想が書けます。
いまさらのはなしをしよう。
すこしまえ、「ひとつにならなくていいよ」と叫ぶMR.CHILDRENのうたが発売された。まあ、私は気持ち悪いくらいのチルヲタであるので、「そうだそうだ!」とそのときは大きく頷いたのであった。こぶしを高くあげながら。が、それがほんとうのほんとうに自分の中にストン、とおちてきたのは、ついさっきだ。源ちゃんのうたとチルのうたが「かさなりあって」、すこーんとなにかが見えた気がするのだ。
ひとつにならないということはつまり、ひとりひとり「ばらばら」ということである。だから「せかいは ひとつじゃない ああ もとよりばらばらのまま ぼくらはひとつになれない そのまま どこかにいこう」というのは、ほんとうに孤独でこころもとないことだ、と思う。それをこんなふうにほわほわとうたってしまうなんて、なんとさみしいうたなのだろう。一回目にきいた時は、そう思った。
でも、ようやくさっき、こ、これはなんとあたたかいうたなんだろう、と思えてきたのだ。それは源ちゃんの歌声のせいだけではない。きっと、「ばらばら」のままでいい、ということに心の底から安心したのだ。ほんとはだれかとひとつになりたくて、でもなれなくてさみしいと思いながらも、いきがってつよがって「ひとりで歩けます」とつぶやく私に、とてもあたたかくひびいたのだ。だってなんだか、周りの人はみんな、だれかとっても大切な、愛する人と、ひとつになっているように見えていたから。それができない自分は、やっぱりひととして大事な部分が欠落してるんじゃないか、と。でもちがったんだね。みんな「ばらばら」なんだよ、ほんとうは。ただ、「かさなりあって」いるんだね。私はそれ以上を貪欲すぎるほどに求めるから、いろいろ失敗しちゃうんだよね。
バカみたいに単純に、そういうこと。それだけのことに、ようやく気づいたのだ。いまさら、ほげほげと。
うーん。解説が下手だなぁ、自分。まぁいいや。とにかくみんなもきいてみろってことですわ。そしたらなんとなく、わかると思うんだな。