鑑賞、蛮幽鬼

2007年12月から約2年。待ちました。待ちわびました。生堺雅人。やっと会えたね@大阪(辻先生?)。
2列目というかなりの近距離でみる舞台上の雅人様は、そりゃあもうすさまじくかっこよく、かわいく、おそろしく、人間じゃないみたいだった。雅人様演じるサジは「狼蘭の悪魔」と呼ばれる最狂の殺人鬼なのですが、こんなかわいい悪魔になら身をゆだねてもい(略
ストーリーについてはもう散々いろんな方がいろんなところで書いてくださっているので私から言うことは何もありません。おいおい。というか、この日しか舞台見られないので、もう本当に舞台上の皆様には悪いのだけれど、極力雅人様の顔や動きを追ってまして、いろいろと見逃している部分が多いと思います。というわけで雅人様中心の感想を記します。
サジはもうおいしすぎる役どころで、ヲタ的にはうはうはでしたね。「笑顔の殺人鬼」サジは、さすが「喜怒哀楽をすべて笑顔で表現する男」と呼ばれる雅人様にぴったりの役どころ、なんですが、ほんとーうにずーっとにっこりしているさまを長時間みせられると、逆に背筋の凍るものなのですね。そして急に真顔になる瞬間がさらにこわい。あと、「普段の顔つきがすでに笑っている」とよくいわれる雅人様ですが、あのサジの「こころが空っぽ」な笑顔をみると、やはりこのひとは「役者」なのだと圧倒させられるのです。あの笑顔は堺雅人にしかできない。ほんとにこのひと狂っているんじゃないかと思わせてしまう。なによりもそれがすばらしかった。惜春を殺すときに「お前はもう、いらないっ!」と子どもみたいな笑顔で言いながら惜春を片手で突き飛ばすシーンなんてもう、ぞわぞわしました。ラストの戦いとともに心に残っているのがあのシーンです。
あと、声ね・・・声がもう・・・好き。ああ好きさ、大好きさ!!(修ちゃんで)最初の登場が声だけっていうのに「いのうえさん、やってくれたわ!」と心の中でъ(゚Д゚)グッジョブ!!を叫んだね。なんで雅人様の声はあんなにも響くのかなあ。耳にも心にも。説明台詞が相変わらず多い(笑)と思った(これで人は殺せる、のシーンとか、大君や惜春とのシーンとか)けど、やはりやまなみまん以降「堺雅人は説明台詞をしゃべらせたら日本一」と思っていますね私は。なぜあんなに聞き取りやすく、すんなりと入ってくるのか。きっとそれは、雅人様が普段からことばを・・ことばの力を大切にしているからだろうなあと思うのですがいかがでしょう。あと、「切りひらきたまえ!己の運命を、己の腕で。」という土門へのことばがあったじゃないですか。「〜(し)たまえ」ということばはものすんごく雅人様に似合うなあ、とぼんやり思いました。普段なかなか使わない言葉じゃないですか「〜たまえ」。堺雅人がいうとすんごくしっくりくるのはなんでだろう。
心配していたw殺陣ですが、「がんばったね雅人!(´Д⊂ヽ」と母親のように思いましたわよ。よく倒れずここ大阪まで来てくれた!と。さすが走りこんで体力つけた甲斐はあったね。対集団の殺陣ではやはり上川さんや早乙女太一くんには魅せ方の点でかなわないと思ってしまったけど、一対一だとやはりいいね・・・。あと走り方ね。物音ひとつさせずに低い重心で走り去るのよサジは!!殺陣よりも「走りがかっこいい!!」と私は感激しました。
新感線だけあって、笑いもたっぷり。笑顔ネタももちろんですが、浮名@圭哉さんとの1分くらいの沈黙のシーンとか浮名様へのあげへつらい台詞とか、・・うん、「噂の男」での支配人とボンちゃんを思い出していたのは言うまでもないね。普段の雅人様は人を笑わせるというよりも普通にしてるのに笑われるポジションですが、芝居ではつっこみがうまいですよね。実はドSらしいしな・・・ぐへへ。(←バカ 笑いといえばじゅんさんはさすがですな。日々アドリブがすごいらしいですけども。「意味を考えたいヤツは下のドラマシティに行け!」がこの日の格言でした。あとコール&レスポンスのとき圭哉さんが「もうなんか・・ほんますんません・・・彼に付き合ってやってください・・・」みたいな顔をずーっとしてたのがおっかしくって、私はひーひー笑ってました。
そしてそしてパンフです!パンフのサジ、どうしてくれようかと思うほど美しいのですが!!うがががが!!(壊れた)もうこれから毎日このパンフを眺めてから床につくという生活になろうかと。嗚呼美麗。あと、てつぴろさまが雅人様へのメッセージを書いていたのよ!「IZO」でてつぴろさまへのメッセージを雅人様が書いていた、あれの返歌(←ちょっとちがう)ということですよ!!うわーん、いい関係を築いてらっしゃるのだなあ・・(´Д⊂ヽ さらにパンフ最大の見所は雅人様による「許せないアイツ」。もうね・・腹筋崩壊したわよ。やっぱりへんてこ堺雅人。独特すぎ堺雅人。どんだけカレイの煮つけが嫌いなんだと。そして「バッテンの隠し包丁」は別にカレイに非はないと思う!